
【日本語概説】Enterprise Data Landscape Knowledge Base Building
この記事は 2025年3月14日に公開されたブログ記事「Enterprise Data Landscape Knowledge Base Building」の日本語による概説記事です。

INDEX
筆者:Yoshifumi Abe, VP of Corporate Marketing
●Preface
2025年3月/14日に公開されたブログ記事「Enterprise Data Landscape Knowledge Base Building」は、企業のデータエコシステム全体を理解し、AI活用を加速させるために、大規模言語モデル(LLM)やナレッジグラフ(KG)などの最先端のアプローチを使用して、企業データから有意義な情報を抽出する方法についての当社の考えと方向性を示したものです。
なお、「Enterprise Data Landscape Knowledge Base Building」の内容については、当社の技術顧問である東京大学大学院工学系研究科講師 早矢仕 晃章先生に監修いただきました。
●TL;DR
- 企業データの利活用の取り組みは、DX戦略の進展とAIによって加速する利用可能なデータの指数関数的増加によって後押しされている 。
- 企業は、データガバナンスを確保しながら、ビジネス目標に適合する関連データセットを見つけるためのディスカバリツールを必要としている 。
- 高度なメタデータ管理プラットフォームは、データ管理アーキテクチャの主流となりつつある。
- Quollioのプラットフォームは、LLMエージェントにコンテキスト情報を提供し、基礎となるデータが表すビジネスコンテキストの深い理解を提供する上で、メタデータ管理ハブとして機能する 。
●Key Topic
- データ管理者にとって、信頼性の高い「データディスカバリ」ツールの開発は重要であり、メタデータは企業におけるデータの民主化に不可欠である。 しかし、エンタープライズデータは複雑に絡み合っており、データのランドスケープの理解は困難な課題となっている。
- Gartnerのハイプサイクルでは、生成AIは「ハイプ」の段階を過ぎており、AIの進化における次の段階として、複数のAI技術を組み合わせたコンポジットAIが加速しつつある。
- グラフ表現(ナレッジグラフ)は、データランドスケープ内の関係性を明確にする上で強力であり、Retrieval-Augmented Generation(RAG)においてはLLMエンジンに提供されるコンテキスト情報を整理する上で有効である。
- LLMをメタデータで使用する主な目的は、ビジネスに関する質問への回答と関連データアセットの発見であり、KGはLLMエージェントに適切なコンテキストを提供し、LLMエージェントはKGをクエリすることで必要なコンテキストを取得できる。
●Thoughts(筆者の所感)
この記事では、企業が直面するデータ管理の課題と、それに対する最新技術の活用方法を詳細に解説しています。LLMとKGの組み合わせは、データの意味理解と信頼性向上に有望なアプローチであり、企業のデータ活用戦略に新たな視点を提供しています。
ポジティブな可能性として、データガバナンスの強化、データ管理タスクの効率化、ビジネスインサイトの獲得が挙げられます。
一方、ネガティブな可能性として、これらの技術の導入に伴うコストや既存システムとの統合の難しさ、そして技術の複雑性に起因するユーザーの学習曲線の問題が考えられます。
しかし、適切な戦略と実装により、これらの課題は克服可能であり、企業のデータ&AI活用戦略に大きな価値をもたらすと考えられます。
なお、近いうちにオリジナルのブログ記事の内容を追加・再編集し、日本語版のホワイトペーパーとして公開する予定です。
●References
- 【プレスリリース】東京大学大学院工学系研究科講師 早矢仕 晃章氏、Quollio Technologiesの技術顧問に就任(2024年6月6日)
- "メタデータを軸にしたデータ&AI時代の新しい中核業務と、従来の課題解決"(2024年6月26日)
- Gartner、「生成AIのハイプ・サイクル:2024年」を発表(2024年9月10日)
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